謎な仕組みを採用する食堂

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最近地味に気になっていたのが、よく昼食を食べに行く食堂のシステム。食堂の入り口にはガラスケースが配置され、その中にはその日のメニューが陳列されています。日本でよく見かけるレストランの食品サンプルを本物でする気合の入れっぷりなのですが、これがわかりやすくなるどころか、難易度を上げている不思議。

 

いつも右上の場所が日替わり定食の位置なのですが、先日、日替わり定食を頼んだところ、私が目にした日替わり定食とは似ても似つかぬものが出されました。入り口に戻って見直したら、左下にある目立たないメニュー。しかも、日替わり定食にいつもついてくるスープもありません。絶対日替わり定食ではない、と確信しつつもごねることが面倒臭くて泣き寝入り。

 

ガラスケースに置かれたメニューの横にはメニュー名と値段を記したカードが表示されます。日替わり定食は毎日同じ値段ですが、他の5種類ほどのメニューは毎日値段が変動するため、このカードで値段を確認しなければなりません。ですが、このカードをチェックして同じメニューを頼んでいるにも関わらず、ここ最近、200〜300フォリントほど上乗せされた値段を要求されるのです。これも最初は面倒臭くて泣き寝入りしていたのですが、さすがに何度も続きすぎたことから、思い切ってクレーマーに変身する決意をしました。

 

(私)

「ガラスケースに表示されてる値段と違う気がするんだけど・・・(ぼったくってませんか?)」

(店員さん)

「いいえ、あの値段表の金額は肉やソーセージの値段ですよ。マッシュポテトやライスは別料金です。」

 

想像を超えたトリッキーさ。どうして日替わり定食の場合には、マッシュポテトやライスの値段が含まれていて、日替わり以外は含まれないのでしょう?ハンガリー人がこの仕組みをすんなり受け入れているところに驚きを隠せません。こんな訳のわからない値段体系なのなら、ガラスケースの値段表に、肉だけじゃなく、マッシュポテトやライスの値段も併記したらいいのに。

 

この食堂の客に対する塩対応が私の計算能力を上げるきっかけになるかもしれませんし、改善案は心にしまっておくことにします。(極力日替わり定食にしよう。)

 

通常のレストランでは、メニュー表に値段が明記されているため、このような事態に陥ることは稀かと思いますが、何かおかしいぞ、と感じた時には、少しでも損を抑えるためにもすぐに店員さんに説明を求めるようにするべきかと思います。小さめの現金のみしか受け付けないようなお店だと、店側が様々な計算をしていそうなので、特に注意をした方がベターでしょう。(件の食堂も支払いは現金のみ)

 

 

【カフェ】日本人観光客には魅力的に映らない?Mozaik Teaház és Kávézó

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観光客で溢れかえるペスト中心部Király utca (キラーイ通り) の入り口にある小さなカフェ『Mozáik Teaház』。こじんまりしたカフェですが、雰囲気の良さに惹かれ、お茶をしてきました。

 

タイルを組み合わせたスタイルの取っ手のドアから中に入ると正面奥に注文カウンターが見えます。こんな造りになっている他のカフェでは、カウンターで注文・支払いをしてから席につくのが普通なので、無意識にカウンターに向かったところ、「注文聞きに行くのでお好きな席にどうぞ。支払いは後払いです。」と店員さん。
1階にはテーブルが3つほどで本当に小さなカフェだなと思わせるのですが、実は2階にも客席があり、これがそこそこの広さ。しかし、1階の小さなスペースしか見ずにみんな諦めて行くのか、こんな中心部にもかかわらず満席で諦めなくちゃいけなくなるほどの状況にはほぼなりません。だからと言って、人気がないわけでは決してなく、むしろ営業開始から10年以上経ってもなお多くの人を惹きつけ続けるカフェなのです。

 

このカフェの魅力を十分に堪能するには、大きなモザイク画の飾られている右手の階段を上って2階へ。1階の雰囲気とは全く違う空間に驚くこと間違いなしです。ノスタルジックなヨーロピアンカフェとアジアンテイストなカフェが見事に融合。ここでは「お茶はやっぱり椅子より座って飲みたい」というワガママも、「ブレックファースト食べたいからテーブルがいい」というワガママも叶えてもらえます。
席についてしばらくすると店員さんがメニューを持ってきてくれるのですが、そのメニューを開くと、お茶、お茶、お茶。数ページがお茶だけで埋め尽くされています。でも「そんなに種類があったら選べない!」とパニックになる必要はありません。迷った時には店員さんが好みのお茶を選ぶ手伝いをしてくれます(英語でOK)。軽食など、頼んだ食べ物に合うお茶をお勧めしてもらうことも可能らしいです。まるでレストランでワインを選んでもらうかのようですね。

 

ただ、よくよく考えると日本からの観光客にとってはそんなに魅力的ではないかもしれません。だってヨーロッパといえば、お茶よりコーヒー、紅茶ならばイギリスというイメージでしょうから。でも、ご安心を。お茶に比べると種類は少ないもののコーヒーもちゃんとあります!しかも、街のど真ん中にも関わらずお手頃価格。半額とまではいきませんが、斜向かいにあるフランチャイズのカフェCOSTAより安くて美味しいコーヒーを出してくれます。

 

アレクサンドラブックカフェや、ニューヨークカフェのような煌びやかさは全くありませんが、庶民的な雰囲気でくつろぎたい場合にはオススメです。

 

 Mozaik Teaház és Kávézó
最寄駅
メトロ:Deák Ferenc tér、Bajcsy-Zsilinszky út
トラム:47番、49番

 

豪華なカフェの方がいいなら・・・

amazeinglife.hatenablog.com

 

 

【写真展】『メキシカン・スーツケース』|難民の受け入れを拒否する国で難民とともにメキシコへ渡ったネガ4,500枚を観る

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1週間も経ってしまい今更感でいっぱいなのですが、先々週の土曜、5区にあるOSA Archivesで開催されていた『メキシカン・スーツケース』という写真展に行ってきました(先々週で終了)。天気が良かったから外出しようと思ったのに、結局屋内というバカな計画。ですが、結果的には晴れの日に行ったのは正解。

会場の真ん中は吹き抜けの天井になっていてその空間を囲むように、ロバート・キャパゲルダ・タローデビッド・シーモア(シム)の3人が撮影したスペイン内戦中の人々の写真が展示されていました。

 

 

4,500枚のネガの入った『メキシカン・スーツケース』

旅行などでは写真を撮りますが、だからといって写真雑誌を購読したり、写真展に足繁く通ったりするほど好きというわけではありません。この写真展もたまたま週末にやっているイベントとして情報を入手したから行ってみただけ。当然のことながら、「メキシカン・スーツケース?」「スペイン内戦なのに、メキシコ?」という状態。

 

スペイン内戦

スペイン内戦は、フランコ将軍率いる反乱軍と人民戦線政府との衝突。ドイツ・イタリアが反乱軍を、ロシア・メキシコが人民戦線政府を支援する一方、イギリス・フランスは内政不干渉の立場をとりました。ただ、国際義勇軍という形で、欧米の知識人たちが人民戦線側に加わります。アーネスト・ヘミングウェイジョージ・オーウェルなど、そして、キャパ、ゲルダ、シムです。

一見するとファシズムコミュニズムのような構図となっており、事実、知識人たちは「反ファシズム」の立場から人民戦線側につきました。しかし、現実というのは、単純な二項対立で整理ができないもの。スペイン内戦も然りで、人民戦線側は内部での分裂から参加していた知識人たちを白けさせる結果に。ヘミングウェイは『誰がために鐘は鳴る』で、オーウェルは『カタロニア讃歌』でその思いを綴っています。

そんな内戦は反乱軍の勝利という形で幕を閉じたのでした。

 

キャパ、ゲルダ、シムの目に映ったスペイン内戦

写真展会場の白い壁に飾られたモノクロの写真たち。そこには、前線で戦う兵士たち、負傷した市民など、キャパたちの目に映ったスペイン内戦がありました。4,500枚のネガ全てが引き伸ばされて額に納められているわけではなく、3〜40枚のネガから1枚ほどの割合だったでしょうか、ネガ全体の写真3〜4枚と数点の写真を一かたまりとして並びます。また、写真の下には、雑誌の記事などが収められたガラスケースが置かれ、それらの写真がドイツやフランスなど戦地から離れた場所でどのように伝えられたのかを追体験できるようになっていました。

連続する写真の中には、戦う兵士、負傷する市民、という非日常だけでなく、食事をする子供達、談笑する大人たちのような日常が混ざったりしており、その対比が非日常の連続よりもずっと戦争の惨さを語っているようでした。

 

メキシコへ渡った難民たち

展示された写真の中でも印象に残るものに荒野を隊列を組んで歩く人々の姿を撮影した写真があります。内戦により住処をなくした難民たちです。彼らが歩いて目指した先、それはスペインのお隣フランスでした。しかし、内政不干渉の立場を取っていたフランス。人道的立場から渋々受け入れざるをえなくなったものの、フランスにとってスペイン人難民たちは厄介者でしかありません。彼らは難民たちを収容所に入れ、不自由な生活を強いたのでした。そんな辛いその後を送った難民たちがいた一方、海を渡り遠く離れたメキシコに逃れた難民たちもいました。人民戦線側を支援していたメキシコ政府は、内戦により難民となった人々の受け入れを表明していたからです。そんな国で、2007年、発見されたのがこの写真展で展示されていたネガの入ったケースだったのです。

政府が正式に受け入れを表明し、同じ言語を話す国。見知らぬ土地で再出発をすることの大変さに変わりはありませんが、それでもメキシコに渡った難民たちの方が相対的にはその後幸せに暮らせたのではないでしょうか。この辺りは、映画『メキシカン・スーツケース』を観てみたいと思うところです。


映画「メキシカン・スーツケース」予告編

 

それでも難民は受け入れない

それにしてもこのブダペストで、内戦により彷徨う難民たちの姿を展示する写真展が開かれるなんて面白さ。オルバーン首相はそれでも難民割当て拒否の姿勢を崩してませんから。国民投票をせずに難民受け入れという重要なことを決めようものなら、国民からリンチにあっちゃうよ、というのが彼の主張。ハンガリーをはじめとする難民受け入れに消極的な国の言い分も分からなくはないです。ホントにこっちだって真面目にやってもEUからの支援があってやっとトントンな国なんだぞ、っと。

でも、そういうことを主張し続けるあたりが先進国の仲間入りを果たせない所以なのではないのでしょうか。この問題への取り組みを先進国仲間入りの通過儀礼と捉えて課題に対処していく姿勢を見せてほしい。

なんて他人事のように小学生の作文のような薄っぺらい意見を書くのは、少し前にホームレスになりかけたため。移民問題というのは、今救いを求めている人々を助けることと、今受け入れを進めたことで将来の国民が背負うことになる課題など、一般人が思いつくよりもずっとたくさんのことを様々な角度から検討を重ねた上で決められるべきことですから、選挙権もないくせに「難民を受け入れよう」という活動に足は踏み入れたりはいたしませんのであしからず。

 

 

『メキシカン・スーツケース』はまだ観ることができていませんが、別のロバート・キャパ関連ドキュメンタリ映画『In Love and War』(2003)を観ました。キャパの家族や友人のインタビューで彼の半生が綴られているのですが、当たり前のことながら焦点はキャパの半生でスペイン内戦の部分は一部でしかありません。それでもスペイン内戦についての部分はそれなりにありましたし、キャパがどのような人物だったのかを知るにはオススメの映画です。

 

キャパ・イン・ラブ・アンド・ウォー [DVD]

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【参考】

メキシカン・スーツケース

 

 

 

大人になってから習う新たな言語|学び始めの3つのコツ

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中学で英語の勉強を始め、中学最終学年時には弁論大会に県代表として出場したこともあった私ですが、高校入学とともに年々レベルが下がり、大学時代には、落とすことのほうが難しい必修英語の単位を見事に落とした過去を持つ落ちこぼれ。

大学院進学時には、院に行くことすら想像できないのに、留学するだなんて、と友人たちから予想をはるかに超えた心配をされました。

 とはいえ、中学から休み休みでも10年間は勉強してきた言語ならば、一念発起すればなんとかなるものです。インターネットで検索すればこれでもかとヒットする英語勉強法の数々。それらのアドバイスに従えばきっと英語力はつきます。

 

 

社会人になってからの第二外国語|ドイツ語を始めた頃のことを思い出して

さて、ブダペストに住むことになって始めたハンガリー語。大学時代の第二外国語、フランス語ですら開始早々脱落した私にとって難易度表で常に上位にくるハンガリー語だなんて無理無理。となるかと思っていましたが、まだ初級ということもあり、結構楽しく続けられています。

 これはロンドン時代に始めたドイツ語で知った言語を学ぶコツのようなものが意外に役立っているような気がします。

 ドイツ語を始めようと思ったきっかけは、仕事をしてただただ過ぎていく毎日に何か変化をつけたいと思ったことでした。別に、ドイツが好き、という熱い思いもなく、たまたま家の近くにある語学学校がドイツ語だったのでドイツ語にしたという安易さ。あまりにドイツに興味がなく、教科書に出てくるドイツの観光名所・郷土料理が全くわからない、という他には特に問題はなく・・・。

 軽く始めた割に、出席率と試験結果で次のコースに進めるかどうかが判定されるスパルタ校で、当時の同僚に驚かれるほどのペースでドイツ語を覚え始め、始めてから半年後にはA1という英検5級のような資格を取得したのでした。

 

 

第二外国語習得の初期で大切にすべき3つのこと

このドイツ語での経験で学んだこと。それは、1.独学ダメ絶対2.最初は文法無視で暗記のみ3.鈍感力を発揮する、の3つ。

 

1. 独学ダメ絶対

「独学で身につけました」という発言のカッコよさといったらありません。でも、効率的に身につけたいなら、スクールに通うのが一番手っ取り早いです。文法、リスニング、ライティング、スピーキングをバランス良く学べコストパフォーマンス抜群

初級で必ず身につけておくべきところをしっかり教えてくれるので、中上級になって身につければよい細かな点を大胆かつ安心してかっ飛ばすことができます。(辞書や教科書、参考書はどれがいいかなどの情報も教えてもらえるので、散財をすることもありません。)

また、クラスメイトが自分では気づかなかったような質問をしたりしてくれ、それが意外に勉強になったりします。その他グループワークを通して、クラスメイトとの間に妙な仲間意識が生まれ脱落防止になったり。

最短距離で身につけたいなら初学者はまずスクールに通い、少なくとも初級を脱してから、独学をするべきです。その際に、オススメなのは、各国の文化会館が提供している語学学校(ドイツ語ならゲーテインスティチュート、イタリア語ならイタリア文化会館、英語ならブリティッシュカウンシルなど)、その次に大学が提供している外国語講座です。先生の質もさることながら、集まってくる生徒も真面目な人が多いようです(別の語学学校から移ってきたドイツ語のクラスメイトたち談・イタリア文化会館イタリア語講座を受講中の友人談)。

 

2. 最初は文法無視で暗記のみ

まずは自己紹介や挨拶などの練習から始めるわけですが、この段階では「これが主語で、これが動詞で」などと考えず、ただひたすらに暗記 をします。この段階で構造なんかを考えたりするとチンプンカンプンすぎて嫌になります。これは大人にとっては一番高い壁かもしれません。ひたすらフレーズと大まかな意味を覚えます。単語単位では覚えない。

だんだんと進むにつれパズルのピースがはまるように理解でき始めるので、そうなるまでは苦しいけれど我慢我慢。この段階は、子供の方が得意だろうし、だからこそ英語を覚えることができたのかななどと思ったり。

ちなみに、ドイツ語は単語自体が長かったり(始めたばかりの頃はそう感じた)するものもあって最初のツラさは半端なかったです。

 

3. 鈍感力を発揮する

大人につれ、間違えること=悪、のような考えが強くなり、間違えないよう間違えないよう頑張ります。この姿勢はまったく悪くありません。しかし、間違えたくないあまりトライしない、というのはダメです。それなら、思いっきり間違えて笑われた方がマシ 。まずもって大の大人が通う語学学校で、笑いが起こることはあっても、間違えた人をバカにするなんてことなんてないでしょうから、安心して間違えればいいのです。そして修正する。この繰り返しです。

積極的に授業に参加することが一番大事。クラスメイトたちも、笑いながらサポートしてくれたりして団結力が高まったりするものです。(バカにされるようになったりするようであれば、もしかすると学校の質があまり良くないかもしれません。)

ハンガリー語では、日本人の私には発音が不可能と思われるものがいくつもあります。それでも、先生の発音とリズムと音にできるだけ似せる努力だけは最大限にし、毎回撃沈しています。(鈍感力を発揮し、落ち込むことなくケロリと再挑戦です。)

鈍感力はマスト です。

 

 

以上が、ドイツ語を習った際に身につけたコツで、今も役に立っていることです。大したことはないのですが、肩に力が入りすぎたりして意外にできていなかったりします。ドイツ語のクラスメイトやハンガリー語のクラスメイトたちは、もっと肩の力を抜いて恐ろしくハイスピードで言語を身につけていきます。もちろん母語の有利・不利もあるでしょうが、鈍感力レベルが段違いで、そのことが大きく関係しているのではないかと思わずにはいられません。

 

まだまだドイツ語もハンガリー語も初級にも関わらず、このような文章を書く恥ずかしさ、これも鈍感力で吹き飛ばすことにしましょうね。

 

 

 【参考】

試験受けなくても参考になります。

試験は暗記が9割

試験は暗記が9割

 

 

作者が好きかどうかはさておき、なるほど、なるほど、と。

鈍感力

鈍感力

 

 

business.nikkeibp.co.jp

 

 

ブダペストでも大人気の【Airbnb】|不動産会社もアパートメントホテル用に物件を確保中

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(同じ階のドアに貼られだした張り紙)

 

UBER=カーシェアリング

前にこのUBERを礼賛してしまったからなのか、見事なブーメラン。流行りのシェアリングエコノミーで人気のもう一つのサービス【Airbnb】の勢いがすごいと思ったお話です。

 【過去のUBER礼賛記事】 

 

 

突然の契約解除

先日、私の元に不動産会社から、突然、契約解除を通知するレターが届きました。

何か契約違反をしたのかといろいろ考えてみましたが、全く思い当たるようなことはなく、不動産会社に理由を聞いてみることにしました。返ってきた答えは、契約違反があったからではなく、あくまで「契約に基づく60日前の契約解除手続き」とのこと。慌てて契約書を確認すると確かに記載がありました。

 

テナントから契約を解除する場合には、両者の同意が必要だが、不動産会社から解約する場合は60日前のテナントへの通知で、テナントの合意は不要

 

なんということでしょう。

とりあえずダメ元で交渉してみることにしました。

「契約時に最低12ヶ月とお互い確認していたわけだし、何よりも引っ越してまだ3ヶ月ですよ。(春になれば使えると思っていたテラスで一度もコーヒーも飲んでいないってどういうこと?テラスのある部屋選んだ意味なくない?←あくまで心の叫び。)」

 

このようなやりとりを何度か繰り返しましたが、結局、不動産会社からの回答は「経営判断」の一点張り。こういう不誠実な対応を繰り返されたため、この不動産会社への苛立ちが最高潮に達し、別の物件を紹介するという担当者の申し出は速攻却下。違う不動産会社経由で新しいフラットを探すことにしました。

 

 

ブダペストでも観光客に大人気【Airbnb

複数の不動産会社に連絡し、担当者と一緒に次の物件を探し始めてわかったことは、今の不動産会社がハズレだったということでした。現在お願いしている不動産会社の担当者たちのプロフェッショナルな態度といったら比較になりません。さらに彼らは異口同音に今回の出来事に対して「ありえない」といっていました。(不動産会社については今回の件をきっかけに思うところがあったので、別の機会にまとめたいと思います。)

 

そんな彼らと話していて妙に納得できたのは、ブダペストでも人気が高まっている【Airbnb】の影響ではないか、という話です。不動産会社は、【Airbnb】を経由しないにしろ、【Airbnb】が人気の今、観光客向けに同様のサービスを提供するのでしょう。

 

観光客の少ない冬場に長期滞在者に貸し、観光客が増え出す頃に追い出して短期滞在者向けに貸し出して稼ぐ。確かに利益を最大化するための経営判断です。

悔しいけれど、私は思いっきりカモられたということです。

 

 

Airbnb】とはどんなサービス?

前置きが長くなりましたが、カモられた記念に、この【Airbnb】という新興ビジネスについて調べてブログに書こうと思った次第。

 

Airbnb】とは、個人が旅行者に部屋を貸し出すためのコミュニティ・マーケットプレイスで、ホテルよりも格安だったり、現地の暮らしを垣間見ることができる、などの理由で注目されているサービスです。

Airbnbのサイトによると、このサービスは、2008年8月にカリフォルニアで立ち上げられたようです。(むむ?法人登録がアイルランドなあたり微かにタックスヘイブン・・・の香り。)タブレットスマホの普及を追い風に、若者旅行者たちを中心に絶賛人気加速中。

 

イギリスをはじめヨーロッパでは、夏などに比較的長い休暇を取るため、短期の部屋貸しは一般的で、これまでもポータルサイトなどがありました。従来のポータルサイト型が、貸主と借主を引き合わせるだけのシンプルなクラシファイドだったのに対し、【Airbnb】は貸主と借主を結びつけるところから決済までの仕組みをより簡単に、グローバルに展開しているのが特徴のようです。

 

通常のB&Bと同じように貸主のお宅の一室を借りるタイプ、物件をまるまる借りて旅行者だけが滞在するタイプなどいくつかのタイプがあり、ホテルよりも格安になる場合が多くそれが利用者たちにはウケているようです。

 

ウェブページの作りが上手なのか、実際に素敵な物件なのか、利用したことがないので本当のところはわかりませんが、おしゃれなお部屋やお家がたくさん。見ているだけでもワクワクしてきて、自分の部屋のインテリアの参考にもしたくなります。

 

 

より地域密接型の旅行を楽しみたい人にはオススメ

イタリア語を勉強している私の友人。彼女はイタリア旅行は何度か経験済みだったのですが、現地でもっとイタリア語を使ってみたい、とホームステイを考えるようになっていました。ただホームステイプログラムは場所も日程も固定されている上、そんなに安くはありません。踏ん切りがつかない彼女に、イタリア語の先生が提案したのが【Airbnb】でした。

彼女も初めてだったのと、周りにまだこのサービスを利用している人がいなかったことから旅行に行く前は少し不安そうでしたが、旅行後に感想を聞いたところ、非常に満足のいくものだったようです。なんでもホストが親切な老夫婦でガイドブックに載っていない現地の情報をたくさん教えてくれ、個人旅行では決して行くことができなかったであろう場所も訪ねることができたのだとか。

 

ある程度英語もしくは現地の言語ができて、ディープな旅行を楽しみたい人にはもってこいのサービスかもしれません。(私は多少高くても星のついてるホテルを選ぶ派ですが。)

 

利用者がどんどん増えてきていることもあり、本家のページだけでなくブログなどを通してもレビューを読むことができます。

 

ブログの情報はどちらかというと、部屋よりも【Airbnb】の全体的なレビューとなっているところもあって初めて利用する際には、いくつか読んでおくのが良さそうですね。

 

 

旅行者・貸主たちは良くても【Airbnb】を嫌がる人たちも

さて、こんなにメリットいっぱいの【Airbnb】ですが、貸主・利用者同士は良くても、第三者にとっては迷惑というケースもあるようです。

 

周辺住人

ご近所さんたちが眉をひそめるのが、物件をまるまる貸し出すタイプのサービス。建物に入る際にはセキュリティロックがあるから安心、と思っていたのが、突然、住民でもない人たちが代わる代わる出入りをするようになるのですから、たまったものではないですよね。

 

国籍を問わず、どれだけ育ちが良かろうと、束になるとついつい騒ぎがちになるのが若者の習性。旅行という非日常の中では加速することもあるでしょう。個人的には、騒ぐ手前の、人数をごまかして滞在する、というセコ技に苛立ちを禁じえません。

 

Airbnb】には貸主と利用者どちらにもトラブルの際の保証の仕組みがあるのですが、もちろんのことながら、第三者への適用はありません。近隣住民は、貸主の利用者を見抜く目に賭けるしかないのです。

 

政府

この他、今、部屋探しでお世話になっている不動産会社の担当者が言うには、【Airbnb】で部屋を貸している人たちの中には、きちんと納税していない人も多くいるとのこと。遅かれ早かれ政府が何らかの規制をするのではないかと言われているそうです。ただ、観光客が増えれば潤うブダペストにおいて、政府が客足を鈍らせかねない規制をすることなんてあるのでしょうか。

 

 

災い転じて福と為す?

この問題が出て来てからフラットについて考えるようになり、今まで気にしてなかったようなこと、見えてなかったことが見えてきたように思います。特に最近、寒さが緩み、徐々に観光客が増え出しているブダペスト。それに合わせるように、今住んでいる建物の同じ階の部屋が、ほぼ短期滞在者向けになっているようなのです。部屋の利用についての注意書きが各ドアに貼り付けられ出し、夜中や早朝にも若者の声が響くようになってきました。(格安な早朝の飛行機に乗ったり、電車で次の目的地に行くんでしょうね、きっと。)

 

いきなりの契約解除通知はショックでしたが、もしかしたら、まともな物件へ移るいい機会だったのかもしれません。それに、【Airbnb】について調べるきっかけになりました。

次は、収納スペースがたくさんあって、でも広すぎない部屋に住みたいです。

  

 私はUBERのみの利用なのですが。。。 

Uber

Uber

  • Uber Technologies, Inc.
  • 旅行
  • 無料

 

 

【カフェ】まったりしたいなら『世界一豪華』より『ヨーロッパ一美しい』カフェがオススメ

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日本ではコーヒーを飲まない生活をしていましたが、ヨーロッパに移住後は毎朝をコーヒーではじめる生活をしています。あんなに苦手で一生飲むことはないと思っていた飲み物を美味しいと感じる日が来るなんて10年前には予想だにしなかったことです。

 ブダペストで生活していて幸せを感じるのは、美味しいコーヒーが飲めるカフェの多さ。パッと入った店でも「ハズした!」と後悔することはほとんどありません。今回は、市内に数多あるカフェの中から、ヨーロッパ一美しいとされるアレクサンドラ・ブックカフェについて紹介します。

 

Lotz-terem és kávézó

最寄駅:Oktogon、またはOpera
メトロ:M1
トラム:4、6番

https://goo.gl/maps/xE2JxsimQ3v

 

 

アレクサンドラ・ブックストアの歴史

元々はカジノだった

アレクサンドラ・ブックストアの入っている3階建(日本式では4階建)の建物は、1884年カジノとしてオープンしました。1884年は清仏戦争が起こった年ですが、以前、中央市場のエントリーでも書いたとおり、この頃のブダペストは黄金期。市の公共事業委員会の管理のもと街の整備が進み、様々な建築物が姿を現した時期です。カジノとしてスタートした当初、この建物には、ビリヤード場、ダンスルーム、カジノなどのほか、高級アパートメントが入っていました。

しかし、1903年の火災による被害もあり、カジノはクローズ。1909年、新しいオーナーの手に移り、1911年にParis Department Storeとして新装開店します。現在も残るこの「Párizsi Nagy Áruház 」はこのときについた名前です。

 

こちらのサイトに当時の写真などが多数掲載されています。

digitalcosmonaut.com

 【参考:ブダペスト中央市場についての過去記事】

amazeinglife.hatenablog.com

 

二度の大戦をくぐり抜けるも戦後はオーナーが二転三転

再出発して3年後の1914年、サラエボ事件を機に、世界は第一次世界大戦に突入。ブダペストの黄金期の終焉とともにParis Department Storeも姿を消し、第二次世界大戦後の1958年、その名をDivatcsarnokと変えて国有のショッピングセンターとして再開します。

ベルリンの壁崩壊後は、一時、ディスカウントストアの手に渡りましたが、経営がうまくいかず、2001年、再度国有化。その後、2005年にフランスの不動産グループThe Orco Property Groupが買収し、4年をかけて改装したのが現在のアレクサンドラ・ブックストアなのです。「ピリオド」・・・とはなりませんでした。

なんと2015年国営のHungarian Development Bankが買収をしています。とはいえ、テナントであるアレクサンドラ・ブックストアは引き続き営業していますので、あまり変化らしい変化はないのですが。

 

 

ハンガリー芸術の王子が作った最高の空間でリーズナブルなコーヒー

建物の外観はアールデコ様式で、本屋自体は至って現代的。入り口の自動ドアを抜けて足を踏み入れた時には、他の都市にあるのと変わらない小綺麗な本屋のイメージしか受けません。しかし、正面のエスカレータを上った先に見える空間はまるで別世界。「Lotz Terem (= Lotz Hall)」とも呼ばれる「 Prince of Hungarian ArtKarl Lotz の描いた壁画の鮮やかなカフェが目の前に現れます。カジノ時代には、ダンスルームとして使われたネオルネサンス様式の空間で、初めて行った時には、高い天井と鮮やかな壁画、大きなシャンデリアに、「これぞ古き良きヨーロッパ」と感動してしまいました。

 これだけでもオススメする理由として十分なのですが、なんとこのカフェ、値段が比較的リーゾナブル。ブックカフェとあって、コーヒーとケーキで本を読みながらソファでまったりしている人がチラホラいたりもします。

 参考価格:カフェラテ(HUF990)、アップルパイ(HUF580)(2016年1月時点)

 

 

ブダペストには世界一豪華なカフェも

この他、ブダペストには世界一豪華とされる「New York Cafe」というカフェもあります。こちらも煌びやかで素敵な上、いろんな種類のコーヒーがあっていいのですが、私は少し苦手。というのも、「世界一豪華なカフェ」という素晴らしいコピーによって、観光地化が著しく、ガヤガヤうるさい。観光客の団体が出たり入ったりを繰り返すので、なんだか落ち着きませんでした。

繰り返しになりますが、コーヒーは種類も多く美味しいです。ただ、ゆっくりコーヒーを楽しみたい人には、アレクサンドラ・ブックカフェをオススメします。

 

 

おまけ | アール・ヌーボーとアール・デコ

ハンガリーの黄金期は、19世紀後半から20世紀初頭。この時代の装飾品には、アールヌーボーとアール・デコがあります。アレクサンドラ・ブックカフェの入る建物の外観は、アール・デコ様式ですが、ブダペスト市内を散策していると、アール・ヌーボー様式の装飾を目にする機会も多いです。ブダペストに限らず、ヨーロッパを旅行するときには知っておくとより楽しめると思いますので、簡単にまとめてみました。

 

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 どうやらアール・デコは、代表的な作家の名前よりも代表的な作品の名前の方が出てくる傾向にあるようです。

 

<アール・デコ様式の建築物>

  • クライスラービル
  • エンパイアーステートビル
  • 東京都庭園美術館(朝香宮邸)

 

おまけのおまけ 

現在、アール・デコ様式の東京都庭園美術館で、アール・ヌーボーの代表的作家であるエミール・ガレの展覧会が開催されているようです。(〜2016年4月10日まで)

www.teien-art-museum.ne.jp

 

 

参考文献:

ハンガリーを知るための47章(羽場久浘子著、明石書店)

Alexandra Bookcafe - Europes most Beautiful Cafe | Digital Cosmonaut

State dominates last year’s big deals | The Budapest Business Journal on the web | bbj.hu

第134回 「アール・ヌーボー」と「アール・デコ」って?

あなたの知らないアートの世界: 曲線のアール・ヌーヴォーと直線のアール・デコ

  

ハンガリーを知るための47章 エリア・スタディーズ

ハンガリーを知るための47章 エリア・スタディーズ

 

 

 

 

【映画】パプリカ|名前の由来が知りたい

(©2006 MADHOUSE / SONY Pictures Entertainment(Japan)Inc.)

 

ただただパプリカという名前だけで、『パプリカ』(今敏監督、2006年)というアニメ映画を観ました。あらすじは、ネットで検索すれば、すぐに出てくるかとは思いますが、簡単に書いておきます。

 

 

あらすじ

近未来、多分日本。精神医療研究所から「DCミニ」という装置が何者かに盗まれた。「DCミニ」は、精神治療のために開発中の機械で、治療者が患者の夢に入ることを目的としたものだった。他者の夢に入り込み深い共感を得ることは治療に役立つ一方で、悪用されるとその患者を支配することにつながる。犯人に悪用されることを防ぐため、所員の敦子(パプリカ)は所長や同僚たちと共に犯人を捜し始めるのだが、あざ笑うかのように犯人は、人々をコントロールしていくのだった。

というようなお話です。

 

 

難しくて早い段階でお手上げ

このアニメ、見始めの感想は、「アメコミみたい」でした。パプリカはさておき、粉川警部がアメコミに出てくるような容姿。ただ、最初から嫌な予感はしていたものの、予感的中。早々に話についていくことから脱落。もう一つの目的だった、どうして「パプリカ」なのかの答えを探すためだけに集中して見続けました。

夢を題材にした映画はたくさんありますが、夢というのはどんなに人に詳しく話しても、どんなに自分の夢と似通っていると思っても、結局は誰かと一緒に体験することのできないもの。そんな抽象的なものを題材にされたところで、理解できるはずがない。だけど、そういうものだからこそ、人は夢を題材にした作品に挑戦したくなるのかもしれません。夢の前には科学なんてゴミだ、というようなセリフがありましたが、なんだか言い得て妙。

 

 

どうしてパプリカという名だったのか。

前述のとおり、映画のストーリーやテーマについていくことを早々に諦めてしまったわけですが、いつかパプリカの名前の由来が明かされると信じて見続けること数十分。おそらく、これが答えではというやりとりがありました。

夢には現(うつつ)

死には生

男には女

そこに足りないスパイスを一振り

 

パプリカ?

 

このセリフを聞く限り、パプリカは、ペアに足りないものを補う万能スパイスだったように感じますが、本当のところはどうなんでしょう。

 

『パプリカ』(2006年)

監督:今敏
原作:筒井康隆
出演者:林原めぐみ古谷徹江守徹大塚明夫

 

 

私にとっては難しい映画でしたが、ネットで調べたところ、その多くが評価高め。世の中には、こういうストーリーが難なく理解できる層がいるのだなと、若干複雑な気持ちになりました。すごく賢い脳みそ持っているからこの難解なストーリーをいとも簡単に理解し感動できるのか、それとも私の脳みそが劣っているからなのか、と。

www.yukihy.com

movie.maeda-y.com

http://c-faculty.chuo-u.ac.jp/~houki/2009zemi/nagakubo/tsutsui.html

 

 

変に悩まずに済むよう、次は、もっと単純明快なサクッとした映画を鑑賞しようと決めました。

 
 
 ちなみに、2016年1月30・31日、京都で上映されるようです。

 

 

 

パプリカ [DVD]

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